保護素子には,想定するリスクと保護対象により,表5 に示すようにいくつかの種類があります.リスクは異常電流と異常電圧の2 種類に大別できます.
異常電流からの保護素子には,ヒューズとリセッタブル・ヒューズがあります.これらは保護対象によって使い分けられます.ヒューズは機器が故障した時の火災や漏電などの2 次災害の防止を主たる目的とするのに対して,リセッタブル・ヒューズは機器の故障を防止する目的にも使われます.
異常電圧からの保護素子には,バリスタとESD(静電気放電)保護ダイオードがあります.これらはいずれも機器の故障を防止する目的に使われます.選び方を図5 に,外観を写真5 に示します.
〈中幸政〉 (トランジスタ技術2010年8月号より)
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図5 保護素子の選び方
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写真5 チップ保護素子のいろいろ(第5章より)
表5 保護素子の分類
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