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ディジタル・フィルタレスFPGA D-Aコンバータ

2018年10月号 特集 高速プロセッシング 新オーディオ電子工作

ミュージック・スタート!音の神秘と神髄に迫る


写真1 ディジタル・フィルタレスFPGA D-Aコンバータ「SSDAC」キット
(SSDAC1-TG)
トランジスタ技術2018年10月号の特集 第1章に解説記事あり.キット開発中(2018年10~11月発売予定)



理想の過渡応答性能を追求する
 写真1のSSDAC(スーパー・サンプリングDAC)は,FPGA MAX10で構成したディジタル・フィルタレスのマルチビットD-Aコンバータです.SSDACでは,従来のディジタル・フィルタには付き物の「エコー雑音」のない,理想的な過渡応答波形を再生できます(図1).ディジタル・フィルタレスなので,リンギングが抑えられており,過渡特性が良好です.リンギングは元データには含まれていないので,これをひずみと考えれば,従来のD-Aコンバータは大きなひずみが発生しています.波形の前に発生するプリ・エコーは,ディジタル・フィルタ特有の産物です.


    (a)従来のD-Aコンバータ              (b)SSDAC
図1 SSDACはほとんどのディジタル・オーディオが出すエコー雑音が原理的に発生しない


まったく新しい補間アルゴリズムを採用
 本器の開発に成功した背景には,無限スプライン関数を解けたことと,高性能なFPGAが安価に入手できるようになったことがあります.これまで,無限スプライン関数は解くことができないと言われてきました.SSDACでは,解析的な方法を使うことで,ついに解くことに成功しました.この補間技術は,心音/呼吸音,脳波など,波形による医療診断にも応用できます.
 スプライン曲線とは,通りたい点(制御点)をすべて通る,なめらかに連続した曲線です.SSDACでは,24ビット,96kHzデータのサンプル間を図2のように63点でスプライン補間します.


図2 SSDACはスプライン関数でデータの点と点の間を64倍補間する

[限定生産]SSDACキットの頒布
 SSDACの本体基板と,USB-I2Sインターフェース,電源装置,アクリル・ケースを同梱したキットの販売を予定しています.販売開始は10月~11月頃になる予定です.




現在販売に向けて準備中です.下記より予約を申し込めます.
販売ページ
予約申込書
組み立てマニュアル
操作マニュアル

▲品名
ディジタル・フィルタレスFPGA D-Aコンバータ
▲型名
SSDAC1-TG
▲価格
100,000円(税・送料込み)
▲内容物
(1)部品実装済みのSSDAC本体基板
(2)USB-I2S変換モジュール
(3)電源トランスなど電子部品一式
(4)アクリル・ケース組み立て部品
(5)トランジスタ技術2018年10月号
▲開発者
小林 芳直,肥後 信嗣(SLDJ合同会社 代表)

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