振動子は振動素材の種類によって表4のように分類され,それぞれ周波数帯や周波数精度が異なります.
セラミック振動子と水晶振動子はそれぞれ表面実装(SMD : Surface - Mounted Device)タイプとリード・タイプがあります.音さ型振動子を除くと,振動素材の物理的な性質から,低周波の振動子は形状が大きくなります.振動子は年々小型化が進み,振動周波数帯が高周波化しています.
周波数精度で大別すると,公差の広いのがセラミック振動子で,狭いのが水晶振動子です.
このほかには表面弾性波を利用したSAW 振動子や,一部で発振器などに利用され始めているMEMS(微細加工技術)を利用してシリコンや水晶などの圧電素材を微細加工した超小型の振動素子があります.
選び方を図4 に,外観を写真4 に示します.
〈遠座坊〉 (トランジスタ技術2010年8月号より)
図4 振動子の選び方
写真4 チップ振動子のいろいろ(第4章より)
表4 振動子の分類