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2017年12月号特集 特設ページ

RFワールドへようこそ!
トランジスタ技術2017年12月号 付録DVD-ROM
「3Dアニメーション!アンテナ&RFシミュレータ全集」のご案内

クラウド連携マシン IoTを作れるか否か

 今月号の特集は「3Dアニメ!電波科学シミュレータDVD」です.
2017年12月号の目次はこちら
 IoTという言葉がテレビや新聞をにぎわせています.IoTとは,Internet of Thingsの略語で,今ではあまり使われなくなってきた言葉「組み込み装置」にインターネット接続機能を加えたもの,と考えてよいでしょう.気象データや音楽データ,交通情報など,80億人が成長させ続けるビッグデータを使ったサービス「クラウド」と組み込み装置をつなぐわけです.統計処理が得意な人工知能の活躍も注目です.

優れたIoTとは…電波を操ったもん勝ち

 IoTをインターネットにつなぐインターフェースといえば,Wi-FiやBluetooth,LPWA(Lpow Power Wide Area)などの無線です.スマホも,Wi-Fi/BluetoothからGPS/ワイヤレス給電まで,幾種類もの無線機能を搭載しています.
 無線機は空中を伝わっていける「電波」を利用してワイヤレス通信します.電波は,数M~数GHzの周波数の高い信号波で,とても反射しやすい性質をもちます.その波が出入りしやすいアンテナと伝わりやすい線路が,高い通信性能を得るかぎを握ります.


   

アンテナと電波のふるまいをフルカラーで

 特集では,RFシミュレータをパソコンで動かして,IoTマシンに出入りする電波のふるまいをビジュアル視して,よく飛びよく受かるアンテナの作り方を紹介します.
 1888年,電磁波の存在を証明したといわれるハインリヒ・ルドルフ・ヘルツのダイポール・アンテナやWi-Fiを搭載したIoTにピッタリのプリント基板を使った逆F型アンテナを3次元電磁界シミュレータでビジュアル解析します.


   

電波やRF信号はやすやすとは伝わらない…波がスーッと流れるアンテナと線路を作る

 特集では,RF信号波を確実に伝える伝送線路の設計法も解説します.
 -∞~+∞まで変化する高周波部品や回路,伝送線路のインピーダンスの周波数特性が俯瞰できる便利なグラフ「スミス・チャート」の使い方も詳しく解説します.
 ワイヤレスで確実につながるIoTを作るには,空中からアンテナからコネクタ,コネクタからプリント・パターン,プリント・パターンから受信ICへ,というふうにRF信号を確実に受け渡して伝えていくことが重要です.RF信号は,伝送環境,つまり特性インピーダンスが少しでも変化すると,反射して出元に帰ってしまうからです.
 伝送経路のどの部分を切り出しても,50Ωという理想的な特性インピ―ダンス(基準インピーダンス,記号はZ0)が実現できるならなにもする必要はありませんが,現実は違います.線路を伝わる高周波信号には,1p~数pFのわずかな寄生容量が影響を与えます.プリント・パターンの裏側にあるベタ・グラウンドも無限大ではありません.
 反射が発生している箇所,あるいは発生しそうな箇所には,コイルとコンデンサを使った潤滑回路的なコーディネート回路を追加してやります.この回路をマッチング回路(インピーダンス整合回路)と呼びます.


  

   

自宅が研究所に?3次元電磁界シミュレータを日用パソコンで動かす

 みなさんが普段使っているパソコンは,電子回路はもちろん,電磁界や熱,流体,構造をシミュレーション計算する性能を備えています.「パソコンは安くて高性能でも,シミュレータは数百万円するじゃないか」という声が聞こえてきそうですが,それがどっこい,優れたフリーウェアがたくさん出回っています.
 付録DVD-ROMには,次の4つのコンテンツが収録されています.

(1)RF学習用2.5/3次元電磁界シミュレータ S-NAP Microwave Suite CQ版






(2)フリー&無制限!大盤振る舞い電磁界シミュレータ Open FDTD
-- http://www.e-em.co.jp/OpenFDTD/

  

(3)フリー&無制限!Sパラ解析もOKの万能回路シミュレータ Qucs
-- http://qucs.sourceforge.net/


  

(4)電磁界&回路シミュレーション,プリント基板ガーバなど,設計データ各種


セミナ開催!

実習! 小型プリント基板アンテナのシミュレーション設計
~Wi-FiからサブGHzまで!よく飛びよく受かる!IoT無線機をビジュアル開発~

特集で紹介した電磁界シミュレータSonnet Lite(無償版)を動かしながら,IoT 時代のプリント基板アンテナの設計法を習得します.

講師:小暮 裕明 開催:2018年2月3日 定員:10名
-- http://seminar.cqpub.co.jp/ccm/ES17-0167

トランジスタ技術増刊 「RFワールド」10周年イベント開催!

トランジスタ技術増刊 「RFワールド」10周年イベント開催!
~大人気特集がセミナで蘇る~

-- http://www.rf-world.jp/index.shtml

 RFワールドは,2018年1月で10年を迎えます.そこで「RFワールド」では,
この10年間で取り上げてきた特集テーマをセミナーで解説する「RFワールド・
ワークショップ&ミーティング2018」を2018年3月10日[土]に秋葉原コンベン
ションホールで開催いたします.

開催概要

・名称:RFワールド・ワークショップ&ミーティング2018
・会期:2018年3月10日[土]
・会場:秋葉原コンベンションホール
・主催:CQ出版社
・協力:CQ ham radio,トランジスタ技術
-- http://www.cqpub.co.jp/tse/



事前登録は,2018年1月11日から開始します.

GPS RFワールドへようこそ! 次号2018年1月号のお知らせ

特集 地球大実験 ピタリ1cm!新GPS誕生 [CD付き]
~次世代ビッグデータの本命?鉛筆の動きもわかる高精度測位技術を実験

 スマホの地図ナビはとて便利です.でも,自分の立ち位置がはっきりわからなかったり,通りを1本間違ったりした経験ないでしょうか?これは,現在のGPSの測位誤差が5m前後あり,人のナビにはまだまだ大きく不十分だからです.
 次号紹介する技術は,実力精度1cm(理論精度2mm)の次世代GPS測位技術「RTK(Real Time Kinematic GPS)です.ドローンや車の自動運転を始め,農機や建機の無人運転,人の行動追跡など応用は無限で,ビッグデータやIoTを強く後押しすることでしょう.
 RTK GPSと従来のGPSの違いは,正確な位置情報(緯度,経度,高度)とGPS電波の位相情報を発信するGPSレシーバ(基準局)を設置し,GPS衛星から割り出した位置データを補正する点です.
 編集部では,基準局にも移動局にもなるRTK GPSモジュール M8P(ユーブロックス製)を搭載した実験キットを開発中です.移動局用のRTK GPSモジュール1台だけで,cm測位を実験できるように,全国の大学や高専,企業に基準局を設置する計画も進めています.

実験キット開発中!


次号予告のページはこちら


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