2017年4月号
特集　IoTの超初歩！テスタ1丁電子工作

  「テスタ1丁さらしに巻ぁい～てぇ～♪」今月号は，工具箱にも入っている日用電子計「テスタ」を使いこなして，今どきのIoT回路を作ろう！という特集です．

　テスタは，抵抗値や電圧，電流の測定だけでなく，電子部品が良品かどうかを判定することもできるマルチな高感度メータです．百戦錬磨のプロはみんな，Myテスタを上手に使いこなして，回路の動作確認や性能測定など，製作に必要な作業の多くを手際良く行っています．
　特集筆者の川田 章弘さんは，精度が要求される計測回路や無線回路を数多く開発してきたアナログ・エンジニア(トリプル・ダブリュー・ジャパン)で，現在，介護用のウェアラブル・デバイスなどを開発しています．「電子回路開発の第一歩として，アナログ・テスタとディジタル・テスタを1台ずつもつことをおすすめしたい」と記しています．

▲サンプル記事公開中

●IoT開発ワークベンチ作りに！アナログ・テスタ・パワーアップ・キット全6種を頒布
　特集では，全7種類のアナログ・テスタ・パワーアップ・アダプタを製作しました．うち次の6つをキット化し頒布を予定しています．

(1)10MΩ高入力抵抗プリアンプ
　アナログ・メータ式のテスタは，直感的に値の変化が把握できてよいのですが，よく使う電圧測定レンジのときの入力抵抗が20kΩ/V程度と高くありません．このキットは，アナログ・テスタの入力抵抗を10MΩに高めるアダプタです．ディジタル・テスタ並みの入力抵抗に上げることができ，電圧や電流の測定精度を高めることができます．





(2)実効値プリアンプ　本器は上記の10MΩ高入力抵抗プリアンプと組み合わせてご利用ください　
アナログ・テスタを交流電圧モードにすると，信号の実効値振幅(パワー)を測定することができますが，これは信号が正弦波であることが前提です．本キットは，測定対象の波形が正弦波でも方形波でも，その実効値を正確に測れるプリアンプです．








(3)100mA低抵抗ドライブ・アンプ
　ドローンやEVなどが搭載するモータの回転トルクを制御するためには，1Ω以下の低抵抗を使って電流検出する手段が必要です．アナログ・テスタは1Ω以下の低抵抗は精度よく測ることができません．本キットは，アナログ・テスタと組み合わせることで50mΩまで正確に測ることができるようになるアダプタです．




(4)300MHz RFプローブ
　IoTマシンには，数M～数十MHzの発振回路が生成するクロック信号を基準に動くマイコンとワイヤレス通信用の無線回路が欠かせません．本器は，アナログ・テスタが測れる周波数の上限である数百kHzを300MHzまで拡張するキットです．




(5)ポケット2.4GHzレベル・チェッカ
　IoTマシンは，2.4GHzの電波を利用するWi-Fi無線やBluetooth無線を利用して，インターネットやスマホとワイヤレスでつながっています．本器は，アナログ・テスタと組み合わせて使う基板アンテナを搭載したコンパクトなレシーバです．




(6)300Vmaxコンセント極性チェッカ
　AC100Vで動くIoTマシンを作るときは，安全性が最重要です．100VRMSの強いパワーを引き出せるコンセントの二つの電極の一方は，壁の裏側で大地に，もう一方は大地を基準にした電源につながるべきですが，工事を担当した本人しか，正しく配電されているかどうかわかりません．本器は，このコンセントの二つの電極の極性を判定できるキットです．




●今月号の読者プレゼント
申し込みはこちらまで．読者アンケートにご協力ください

(1)筆者が特集用に開発したアナログ・テスタ・アダプタ全種(1名様)
[提供]特集筆者の川田 章弘氏

(2)特集の実験や製作に利用したアナログ・テスタ (10名様)


[提供]三和電気計器㈱
http://www.sanwa-meter.co.jp/japan/

(3)タブレット周波数レスポンス・アナライザ製作キット(1名様)
連載　Bluetooth搭載！タブレット周波数レスポンス・アナライザ参照

[ 提供]ビット・トレード・ワン
http://bit-trade-one.co.jp/blog/2017021302/

●トランジスタ技術の過去記事
▲目次や記事サンプル
▲在庫確認
▲創刊号（1964年10月号）からの目次テキスト・ファイル

●トランジスタ技術オリジナル・キット
▲IoT回路百科事典パーツセット IoT100-TGSET　3月17日ごろ発売

▲高IQアルデュイーノ基板 πduino1日製作キット

▲GPS同期10MHzPLLシンセサイザ製作キット
特設サイト

▲電波スキャナ・キット

▲Piラジオ・フルキット
特設サイト

▲Linux I/O エントリ・ボード PiCCASO 1日製作キット
特設サイト

そのほか，CQ出版のオリジナル・キット情報