トランジスタが発明され,IC,マイコンが急速に発展し,パソコンは昔の大型コンピュータの処理能力を超えるまでになりました.フリーのプリント基板CADや自由に使える回路シミュレータなど,一人で使えるツールが増え,設計・製作できることが増えています.情報やコミュニケーションはインターネットでやり取りできます.あとはケースや特注に出していた機構部品です.
それも,急速に普及しはじめた3Dプリンタで,こなせるではありませんか.しかし,よいところばかり宣伝される3Dプリンタの本質をここで今一度見極めたいと思いませんか.
特集目次は↓をクリック!
◆無償で使える3D CADとして,Creo Elements Direct Modeling Express 4.0とAutodesk 123D Designの具体的な使い方を解説します.
◆登場する3DプリンタはBlade-1,Replicator2などに加えて,3Dプリンタ出力サービスのプロ用機器もあります.
◆3Dプリンタのもつ精度を克服する方法,強度の弱い状況などへの対応を具体的に解説します.
◆3Dプリンタですべてを作ることは無理なので,後加工や塗装のノリなどの実験記事も掲載しています.
◆一番の壁が3D CADの学習です.じっくりと取り組めば,越えられない壁ではありません.壁を乗り越えると,自由な造形があなたを待っています.応用事例もたくさん掲載しています.
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Creo Elements Direct Modeling Express 4.0を使ってケース用パネルを実際に作る手順
ケースの前後のパネルなどを3Dプリンタで作ります.CADソフトを初めて使う人にもわかるように丁寧に解説します.
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熱溶融積層方式,UV硬化方式,レーザー加熱溶融方式で作った素材の加工性や塗装のノリを実験
3Dプリンタ出力サービスで造形した素材をもとに,切削加工のしやすさ,剥げにくい塗料はどれかなど,様々な実験を行います.
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利用の多いBlade-1の各部の機構を解説
特集の中での頻度高く登場するのがホットプロシードのBlade-1という3Dプリンタです.オープン・ソースRepRapの流れをくむモデルです.機構と制御用Arduinoマイコンを詳しく解説します.
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ヘッドホンを実例として,様々な実用的な機構部品を作る事例を解説
組み立て,分解を繰り返すことができるように機構部品を工夫して製作する実例を詳しく解説します.積層方向や強度を上げるリブ,ワンタッチの組み立てのためのツメの機構など,実用的な情報が満載です.
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3Dプリンタ出力サービスを利用した組み込み造形の実例を解説
細くても強度のあるナイロンを利用し,できるだけ使用する材料を減らし軽量に仕上げる造形物を作ります.軸受に差し込んだまま造形する組み込み造形のためのデータの作り方も解説します.
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CAD内のツールで変形しただけでは作れない複雑な形状の3Dデータを作る方法
CADソフトの外で計算した値を読み込んで,スピーカ・ホーンを作ります.複雑な関数で求めたカーブであっても,ここで紹介する方法ならば,自由自在に造形物を作れます.
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サポート材が3Dプリンタを支えている
「ひさし」のような空中に突然現れる構造物は,溶けた樹脂が落ちてくるため,それを支えるサポート材が自動で追加されます.サポート材は後で取り除くため,狭いところにサポート材が入らないような位置にデータを置く必要があります.
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特設記事 Autodesk 123D Design
無料で利用できる3D CAD 123D Designの各コマンドを解説し,ACアダプタを作る実例で,短期間に3D CADが使えるようになる解説です.