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H8マイコンの最高クラスを手軽に存分に楽しむ方法

 H8マイコンの最高クラスを搭載した基板が,2010年2月25日発売予定の増刊号『今すぐ使えるH8マイコン基板』に付属します.この基板はプログラムの書き込みやデバッグ,データ転送をUSB経由で簡単に行えます.
 本付属基板は,さまざまな用途に利用できるように設計しています.また読者の皆さんが手軽に活用していろいろ試せるように,2種類の拡張基板(別売)を用意しました.ここでは,付属基板と拡張基板でできることを紹介します.以下,この増刊号付属基板をMB(MCU Board)と呼ぶことにします.

基板その1 … USB バス・パワーで動作するH8 マイコンの最高クラスを搭載した基板(MB)が増刊号に付属
 MBの機能を図1に示します.
 搭載するマイコンはルネサス テクノロジ製最新・最高性能H8 マイコン「H8SX/1655」です.そのほか,低ドロップ型3.3 V 電圧レギュレータIC(XC6210,トレックス・セミコンダクター),リセットIC(XC6107,トレックス・セミコンダクター),12 MHz セラミック発振子(村田製作所)を搭載しています.
 セラミック発振子はUSB 用途向けの高精度タイプで,MB 用にチューニングしてあります.USB ミニBタイプ・コネクタを実装しており,PC からプログラムのダウンロードやソース・レベル・デバッグ,データの転送用に活用できます.MB はUSB バス・パワーでも,セルフ・パワーでも動作させることができます.MB は基本的に,H8SX/1655 の全機能と全モードを使えるように設計しています.MB に後述する拡張基板や,ユーザ独自の拡張回路を接続することで,さまざまな用途に利用できます.

 


a)外観

b)回路ブロック

図1 基板その1 …本誌2010 年3 月号増刊号の付属基板(MB)
H8 マイコンの最高クラス「H8SX/1655」を搭載している.それ以外に電源IC やリセットIC,USB コネクタを実装しており,外部電源不要のUSB バス・パワーで動作させることができる

 

 

基板その2 …シリアルやアナログ入出力,SD カード・スロット,キャラクタLCD を備える拡張基板(SB)を用意
 キャラクタLCD モジュール,シリアル通信インターフェース,アナログ入出力など,MB の機能を拡張して手軽にさまざまな実験や開発を行えるシステム拡張基板(System Board ; SB)を別で用意しました.SB の機能を図2 に示します.リアルタイム・クロックIC を搭載しており,簡単に時計機能を実現できます.SD カード・スロットも搭載しているので,データ・ロガーなどの用途にも活用できます.
 SB にはMB 上のH8SX/1655 の全モードを活用するためのモード設定用DIP スイッチやルネサス テクノロジのデバッガE10A - USB 用コネクタ,リセット・スイッチも実装しており,マイコン用プログラムをたいへん開発しやすくなっています.


a)外観


b)回路ブロック

図2 基板その2 …システム拡張基板(SB)
キャラクタLCD,時計IC,アナログ入出力インターフェース,シリアル・インターフェース,SD カード・スロットなどを搭載した拡張基板.別売

基板その3 …タッチ・パネル付きカラーLCD を簡単に試してみられる拡張基板(TB)を用意
 H8SX/1655 には,外部バス転送専用DMA(Direct Memory Access ; CPU を介さない高速メモリ・アクセス)コントローラEXDMAC が内蔵されています.これを活用すると簡単にカラーLCD パネルへのグラフィック表示を実現できます.

 マイコンの外部バス上にフレーム・メモリ用のSRAM を置き,EXDMAC がSRAM 上に格納された表示用ピクセル値を16 ビット・フリップフロップに順に転送していくことで,LCD パネルのRGB 信号を生成できます.LCD パネルには同時にドット・クロックや水平・垂直同期信号などを入力する必要があり,これらはH8SX/1655 が内蔵する16 ビット・タイマ・パルス・ユニット(TPU)で生成します.そこで,カラーLCD 表示を簡単に試してみられるように,タッチ・パネル付きカラーLCD 用拡張基板(TB ; TFT LCD Panel Board)を別売で用意しました.TB の機能を図3 に示します.

 TB には,QVGA(320 × 240 ピクセル)のTFT カラー液晶ディスプレイ・パネル(マルツパーツ館で入手可能)が接続できます.またこのパネルは4 線抵抗膜式タッチ・パネルを搭載しています.
 TB にはタッチ・パネルの駆動・検出用回路やフィルタ回路,保護回路を搭載しています.H8SX/1655のA - D 変換器とI/O ポートを併用することで,タッチ/リリース判定やタッチ位置の測定が可能です.
 TB にもモード設定用D I P スイッチやデバッガ(E10A - USB)用コネクタ,リセット・スイッチを実装しています.


a)外観


b)回路ブロック

図3 基板その3 …タッチ・パネル付きカラーLCD 用拡張基板(TB)
TFT カラーLCD パネルのインターフェース用拡張基板.グラフィック描画・表示のためのフレーム・メモリ用SRAM,LCD パネルのバックライトLED用電源回路,抵抗膜型タッチ・パネル用インターフェース回路を搭載.別売

H8 マイコン基板(MB)と拡張基板(SB/TB)を活用できるソフトウェア・ライブラリを用意
 SB とTB は共にMB を搭載でき,それぞれ単独で使用できます.また,SB とTB はそれぞれ両サイドにある拡張コネクタでスタック接続できるので,MB + SB + TB の組み合わせで全機能を一度に活用することもできます.その事例として増刊号では,タッチ制御式のディジタル・オシロスコープを実現する方法を解説します.また,各基板に搭載している全機能を動かすためのソフトウェア・ライブラリも提供予定です.SD カード上のFAT ファイル・アクセスもサポートします.

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