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ホーム > 記事サポート > 2011年 > 世界のエレクトロニクス > 裏・エチオピア通信 > 第4回 『メケレでのお買い物』

メケレでのお買い物

 今回は私の生活とメケレのお買い物の話を書きましょう.おおむね日常が見えると思います.


●「メケレーヒルズ」からミニバスでダウンタウンへ

 私の家はダウンタウンから3km程離れた丘の上にありました.ずーっと登りなので歩いて行き来するのはちょっと無理です.
 この辺りは超高級なでかい家が多くガレージのある住居も多く私は「メケレーヒルズ」と呼んでいました.しかし場所が高いので水圧が低く水が出にくい所でした.

 町に出るには「庶民の足ミニバス」を使います(写真4-1).ミニバスのほとんどがハイエースの座席を4列に改造し,外部塗装は白地にブルーのペンキで半分塗ってあります.



写真4-1 ミニバスと町の中心部
ミニバスが何台か停車している.右端に自転車が写っているが普及しているわけではない.巨大な建物は4年前も建設中だった…


 ミニバス内部には車掌が一人乗っていてドアの開け閉めをします.内部はぼろぼろで,特にドア開閉部は壊れて溶接につぐ溶接です(写真4-2).
 運転席のハンドルのホーン・パッドはほとんどとれていて,いかに彼らがパーパー鳴らすか分かります.



写真4-2 ミニバスの内部


外国人向けの高級マーケットで日本風食材を入手
 町にはアケロムと呼ばれるマーケットがあり,主に外国人相手の高級日用品を取りそろえています(写真4-3).私は米,缶詰,インスタント・ラーメンを買っていました.ラーメンはおいしくありませんが,異国エチオピアでは仕方がありません.
 一度「外国製丸ちゃん・インスタント・ラーメン」が出たので30個ほど買い占めました.さすがにうまい!



写真4-3 アケロムと呼ばれる高級マーケット


 そのほか良質なワインやウイスキ,チョコレートを買うことができました(写真4-4).
 驚いたのは1kgほどの日本でいう業務用「味の素(AJINOMOTO)」が売られていたことです.インド人が「ア・ジ・ノモト」といって買っていました.
 しゃれた化粧品もあり,現地の若い女性にはステータスらしくにぎわっていました.



写真4-4 ワインの棚
斜めの帯状のラベルは「グダール」というエチオピア・ワイン.何とか飲める.


エチオピアの蜂蜜がとにかくうまい
 ユニバーサルと呼ばれる八百屋には,土曜日に新鮮な野菜が並びます(写真4-5写真4-6).普通はキャベツ,トマト,ニンジン,ジャガイモなどを扱っています.たまに店主から電話連絡がきて,ピーマン,オクラ,下仁田風ネギ,京風丸なすを見つけたときはうれしかったです.


 レンズ豆,ピーナツ,小豆,高原豆などがあり,圧力鍋で煮て「あんこ」を作って食べていました.バナナ,オレンジ,マンゴー,パパイア,スイカなどの一般的な果物はありますが,リンゴはありませんでした.



写真4-5 ユニバーサルの店内



写真4-6 野菜はすべて自然栽培
ここの野菜は日本に比べると「原種」に近く,形は小さいが味は濃い.懐かしい味だった.


 肉は牛肉と羊が一般的で豚肉はありません.注文するとつり下げられたでかい肉からそぎ分けてくれますが,固まりでは堅くて歯がたたないのでミンチ風に細かくしてもらいます(写真4-7).


 エチオピアには3月から始まる1.5ヶ月の断食期間があります.その間すべての肉屋は門を閉めてしまうので,肉を入手できなくなります.そんなときは友人に頼んで交渉してもらい,裏口から入って分けもらっていました.断食明けにはおびただしいヤギや羊の抜け殻が皮となって市場に山積みになります(写真4-8).
 鶏肉は生きている1羽(450円位)購入して自分で処理しなければならないので,私はお手伝いさんにお願いしていました.



写真4-7 秘技十字切りで肉をミンチに
機械がないので2丁のナイフを十字にして見事な手さばきで細かくしてくれる.値段は1kg500円程度.



写真4-8 羊も必死
学生のころに歌った「ドナドナ」はこのことだったのか?


 写真4-9は蜂蜜屋のおやじさんです.エチオピアの蜂蜜は,日本のゆるい蜂蜜と違ってねっとりとしていますが,舌触りが最高です.蜂蜜の入っているつぼを開けると蜂の死がいが表面をびっしりおおっていて一瞬度肝を抜かれ,蜂蜜とは思えず身を引いてしまいますが,おやじさんがその死がいをのけると下にピュアな蜂蜜がのぞきます(写真4-10).行くたびに味見で気前よく私の手のひら一杯に乗せてくれました.店の入り口にはいつもミツバチがブンブン飛んでいました.



写真4-9 蜂蜜屋のおやじさん
後ろの棚にはミルクの空き缶が並んでいて蜂蜜を入れてくれる.



写真4-10 蜂蜜のつぼ
その店には黄色(日本の普通品),赤,白の3種類があり,それぞれ1kg390円,520円,650円.特に白は固まりに近くこくがあり大変うまい.


お客を待たせても「チグレレム」
 薬局だけは室内が白色基調で清潔感が漂っています(写真4-11).電話に夢中でお客を待たすのは日常茶飯事で「チグレレム(問題ない)」.
 ポピュラな薬(私の場合アスピリン)はエチオピア製と輸入品を取りそろえてあり価格はかなり違います.薬局のおばさんは外国人用を薦めますが,面白いことにそれでも日本よりはかなり安い.



写真4-11 薬局(ファーマシィ)で待たされているところ
暇なのでパチリ.青色「sensation」はコンドームでエイズ撲滅に向けて町中に看板がある.


 ハイルの金物屋では学校で使う工具や電線を買いました(写真4-12).販売されている工具の多くは中国製で,特に刃物は全く用が足りないのを彼は知っていました.ちょっと割高だが切れ味の良いドイツ製ニッパをとって置いてくれました.



写真4-12 金物屋のハイルは笑顔と共に美しい英語を話す


 今までは町のようすを紹介しましたが,少し離れた所には「スック」と呼ばれる店があります(写真4-13).スックには小さいながらも洗剤,食用油,ビスケット,あめ玉,バナナ,オレンジ,電気コード,電球,ろうそく,くぎ,針金など一通り売っている日本でいうコンビニです.若い娘がよく集まるのですが,みんな素朴で美しい.



写真4-13 村のスック


親友の遠くを見る瞳が忘れられない
 テスファイは,がっちりした身体の持ち主で,私の一番の相談相手です(写真4-14).冷蔵庫やカー・エアコンの修理販売を行っているエンジニアで,修理技術を数年前に日本人から教わり独立したそうです.
 彼と私との距離感は近からず遠からず,彼と話していても苦痛を感じないし人間性も素晴らしい.

 日本では男性同士が手をつないで外を歩くことはありませんが,彼が私をどこかへ連れていくときは必ずがっちりした手で私の手をとってつなぎ合います.エチオピアでは最高の男の友情表現です.
 彼がエチオピアの将来を危ぐしながら遠くを見る瞳を忘れることができません.



写真4-14 親友のテスファイとティグレ美人の奥さん

 

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