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ホーム > 記事サポート > 2011年 > 世界のエレクトロニクス > 裏・エチオピア通信 > 第1回 『世界遺産ラリベラ紀行 その1』

世界遺産ラリベラ紀行 その1

 エチオピアにはいくつかの歴史的建造物が世界遺産に登録されています.今回はその一つ「ラリベラ(写真1-1)」というエチオピア聖教の総本山を旅行したときの道中の話を紹介します.


写真1-1 世界遺産ラリベラの岩窟寺院
ラリベラは岩を掘り抜いた教会群です.日本のテレビでも放映される機会が多く,ご存じの方も多いと思います.


バスで2日かかる聖地ラリベラ
 ラリベラはエチオピア人が一生に一度は訪れなければならない巡礼の地です.各地からはるばる山の尾根を伝って1カ月かけて歩いてゆくゴールの地なのです.
 場所は筆者の駐在地メケレと首都アディス・アベバ(以下アディス)の中間の山の中にあり,ちょうどアビシニア高原の中央に位置します(図1-1).


図1-1 エチオピアの地理のイメージ
日本の地理に置き直した土地勘としては,筆者の赴任地メケレが青森,首都アディス・アベバが東京,世界遺産ラリベラは仙台から山の中を通って月山に行くような感じと思ってください.


 さすがに歩いて行くわけにはいかないので,私はエチオピア人(アビシャ)と同じように長距離バスでラリベラを目指すことにしました(写真1-2).



写真1-2 エチオピアの長距離バス
筆者は長距離バスに乗る朝はトイレが心配なので「健康診断」に行くごとく飲まず食わずの断食状態で乗車します.乗車後,落ち着いてからビスケットを食べる程度.


 アディスやメケレから飛行機で行くこともできますが,もちろん外国人(ファレンジ)用です.また,ランクルでとばせば距離的には1日の行程で可能なのですが,やはり外国人を集めなければなりません.
 バスの場合,早朝メケレを出発しても途中の街ウォルディア(交通の要所)に着いたころは午後2時ごろになります.日暮れの6時までの4時間ではラリベラに到着することができませんし,そもそもラリベラ行きのバスやランクルは既に出払ってしまい交通手段がありません.
 またエチオピア,特に山間部を走る交通機関は日が暮れるとそこで終了します.理由は悪路での危険回避と山賊の出没,場所によってはハイエナの大群に遭遇する可能性があり,安全確保のためです.
 つまり,ウォルディアで1泊するしかありません.


奇跡的に快適だったウォルディアまでのバス
 長距離バスに乗るには前日にバス停(広場の感じ)に行って切符を購入しておかなければなりません.現場には子供達を含めた呼び込みがたくさん集まってきて「Where do you want to go?」としつこくまとわりついてきます(こういうときはスリにご用心).
 幸い翌朝メケレ発アディス行きのマイクロバス(正規の長距離バスではない)があるらしいので予約しました.
 早朝決められた場所に行ったら驚くなかれ,結構新しい三菱ふそうのROSAというマイクロバスが待っていました(写真1-3).奇跡だ! 30分遅れで無事出発.



写真1-3 奇跡的に新しいマイクロバス三菱ふそうROSA


 乗客は20人くらいであろうか? ほとんどがアディスに行く商人です.大きな荷物を車内に持ち込んでいるが長距離バスよりはるかに快適です.
 ウォルディアまでの距離はほぼ300kmですが,そこはアビシニア高原の国エチオピア,いくつかの山を上り下りします.マイチョウを越えアラマタで一段落(写真1-4).



写真1-4 途中休憩した町
かなり大きい.



写真1-5 三菱トラックに乗るエチオピア人
兵士でもないのになぜか銃を持っている…


 アラマタを出ると途端に景色は変わり,広々とした原野? 農地? と先も見えないようなまっすぐな道に変わります(写真1-6).今までの山岳走行のストレスを発散するためか,途端にアクセル全開でつっ走り,本来2車線の道路が3車線と化して追い越し合戦が始まります.



写真1-6 車内から見たまっすぐな道路
中国の援助で作られています.


 予定通り午後2時にウォルディアに到着し,私だけ下車しました.商人を乗せた快適なROSAは砂ぼこりを上げて出発して行きました.
 まずバス・ターミナルでラリベラ行きの手段を探しましたが,タッチの差で外国人の一行がランクルをチャータして出発したとのこと(写真1-7).遅かれし残念!



写真1-7 ウォルディアのバス・ターミナル全景


 見ているとこの町では馬車(ガリという)が交通手段のようです(写真1-8).しめしめ.というのはこのバス・ステーション(広場)は町外れにあり,ホテルがある町の中心部までは上り坂なのです.荷物を背負っている私には歩くのはちょっとキツイ.



写真1-8 活躍する現役馬車「ガリ」
馬車は13円.


ホテルは清潔でないとかゆい思いをする羽目に
 さて今夜の宿を決めなければなりません.地方のホテルを決める際大切なのは,なんといっても清潔であることです.というのもエチオピアのホテルのベッドや毛布には「ダニ」が多く生息しているので油断するとかまれてかゆい思いをする羽目になります.私はいつも殺虫剤を持ち歩きマットの上やシーツはもちろんマットの下も消毒します.
 なんだかんだホテルを決めたのは4時半ごろでした.地方にしてはさすが交通の要所ウォルディアらしくこぎれいなシャワー付ホテルです(写真1-9).



写真1-9 ホテルの写真
ダブル455円の高級ホテル.


 汗を流して一休みしてから町に出てみました.ホテル前のカフェ(喫茶店)でマキアート(濃い目のコーヒ)に砂糖とミルクを入れて飲みました(写真1-10).実にうまい!



写真1-10 休憩所カフェの例
日本のスタバで飲める「カラメル・マキアート」はエチオピア・コーヒをモデルにしていると思われ,実際味も結構似ています.しかし本物はもっと味が濃く,そして量が半分くらいです.


 エチオピアのどこの町もそうですが,夕日の町で仕事を一段落した人々がカフェで一杯のコーヒでおしゃべりを楽しむ姿は心和みます.彼らはビールをあまり飲まず,タバコも吸わず,たまに買う人もいますが1本買いです.

 夕方になりそぞろ歩きをしていると面白い行き先表示板を発見しました(写真1-11).
 明日はバス停でチェックした長距離バスに乗らなければなりません(写真1-12).



写真1-11 道路標識
矢印が家に刺さっている.



写真1-12 明日乗るバスはこれだ!

 

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