ビルドとソフトウェア書き込み

6.CDCファームウェア作成

6-1.作業フォルダ作成

 以下をダウンロード・解凍して,作業フォルダ(C:\tmp)を図に示す構造にします.

6-2.パッチ

 DOSプロンプトを起動し,作業ディレクトリにて「apply_patch.bat」を実行します.バッチの実行中に2度対話する必要がありますが,どちらもエンターを入力してください.
  • バッチの実行中に対話する回数が2度でない場合は,フォルダの構成を見直してください.
バッチ処理を開始します.
エンターを入力してください.
エンターを入力してください.
 パッチ処理が完了しました.

6-3.点字キーボード接続

 点字キーボードをホスト・コンピュータに接続します.

6-4.AVRブート・ローダ起動

 以下のボタン操作をしてAVRのブート・ローダを起動します.この結果,点字キーボードはFlipとやり取り可能になります.
  1. HWDボタンを押し下げる
  2. RESボタンを押し下げる
  3. RESボタンを離す
  4. HWDボタンを離す

6-5.Flip初期画面

 Flipを最初に起動した時の画面は,ヘルプを除くとデバイス選択のみ可能な状態になっています.

6-6.デバイス選択

 AT90USB647を選択し,「了解」ボタンをクリックします.また後で使用しますので,起動したままにしておきます.

6-7.CDCプロジェクト・ファイル

 拡張子が aps のCDCプロジェクト・ファイルをダブルクリックします.

6-8.一部ファイル見つからない

 このアラート画面は無視して,「OK」ボタンをクリックします.

6-9.CDCビルド開始

 「Build」メニューの「Build All」アイテムを選択して,CDCのビルドを開始します.

6-10.CDCビルド完了

 CDCのビルドが完了しました.

6-11.USBメニュー・アイテム

 メイン画面の通信デバイス・アイコン(USBのアイコン)をクリックして,USBメニュー・アイテムを選択します.

6-12.USBポート・オープン

 「Open」ボタンをクリックします.

6-13.CDCファームウェア・ロード

 メイン画面の画面コントロールが有効になりますので、HEXファイルロードアイコンをクリックします.

6-14.CDCファームウェア指定

 ファイル選択ダイアログが表示されますので,CDCプロジェクトのgcc配下の拡張子がhexのファイルを指定します.

6-15.CDCファームウェア書き込み

 「Run」ボタンをクリックします.

6-16.CDC起動完了

 「Start Application」ボタンをクリックすると,書き込んだファームウェアが起動され,点字キーボードはCDCのデバイスになります.
 もうFlipとやり取りできるデバイスではなくなったので,大半のコントロールは無効になります.

7.CDCドライバ・インストール

7-1.CDCデバイス検出

 CDCのデバイスを接続したので,Windowsはハードウェア検索ウィザードでドライバのインストールを促してきます.

7-2.CDCのハードウェア検索ウィザード開始

 「いいえ、今回は接続しません」を選択して,「次へ」ボタンをクリックします.

7-3.CDC一覧または特定の場所からインストールする

 「一覧または特定の場所からインストールする」を選択して,「次へ」ボタンをクリックします.

7-4.CDCドライバ指定

 「次の場所を含める」を選択し,参照先を設定して,「次へ」ボタンをクリックします.

7-5.CDCドライバ・インストール開始

 「続行」ボタンをクリックします.

7-6.CDCドライバ・インストール中

 インストール状況が表示されますので,しばらく待ちます.

7-7.CDCドライバ・インストール完了

 インストールが完了したので,「完了」ボタンをクリックしてハードウェア検索ウィザードを終了します.

7-8.CDC利用可能

 CDCのハードウェアとして認識されました.

8.音声ROMデータ書き込み

8-1.ハイパーターミナル起動

 スタートメニューを辿って,ハイパーターミナルを起動します.

8-2.ハイパーターミナル(Telnet設定)

 適宜「いいえ」または「はい」ボタンをクリックしてください.

8-3.ハイパーターミナル(市外局番)

 市外局番に「0」を設定し,「OK」ボタンをクリックします.

8-4.ハイパーターミナル(名前とアイコン)

 名前を設定し,アイコンを選択して,「OK」ボタンをクリックします.

8-5.ハイパーターミナル(COMポート追加確認)

 新規に追加されたCOMポートがあることを確認します.
  • 追加されたCOMポートの番号は環境によって異なります.以降,このドキュメントの「COM4」は各々の環境に合わせて読み替えてください.

8-6.ハイパーターミナル(追加COMポート選択)

 新規に追加されたCOMポートを選択します.

8-7.ハイパーターミナル(ポート設定)

 画面の通りにポートを設定します.

8-8.Shiftボタン押下(イニシャライズ処理)

 画面が表示されたら,点字キーボードの一番左の「Shift」ボタンを押します.文字列が表示され,シリアル・フラッシュROMの消去を開始します.「Set PageSize 512 Bytes」と表示されるまで,しばらく待ちます.

8-9.音声ROMデータ・コピー準備完了&回線切断

 シリアル・フラッシュROMの消去が完了しました.次のステップではコマンドプロンプトから同じCOMポートに対する処理があるので、ここで一旦回線を切断します.

8-10.音声ROMデータ・ファイル・コピー

 コマンドプロンプトを立ち上げ,C:\tmpに移動して,「copy 22KHz.data com4:」と入力しエンターキーを押すとデータの書き込みが開始されます.
  • 書き込み中はスピーカーから断続音がしますので,驚かないでください.
  • 書き込みには数分かかります.

8-11.音声ROMデータ・ファイル・コピー完了

 断続音が止み,コマンドが正常終了すると,音声ROMデータの書き込みは完了です.
  • これでシリアル・フラッシュROMの書き込みは完了ですが,ソフトウェアによるライト・プロテクトなどのファイナライズ処理があります.

8-12.音声ROMデータ・コピー後の再接続

 ハイパーターミナルで接続アイコンをクリックして,再度接続します.

8-13.Altボタン押下(ファイナライズ処理)

 画面が表示されたら,点字キーボードの一番右の「Alt」ボタンを押します.シリアル・フラッシュROMに書き込まれたデータがダンプ表示されます.
  • ダンプされた内容がランダムであれば,正常に書き込まれています.
  • ダンプされた内容が全て「ff」の場合は,回路に問題がある場合やジャンパーがライト・プロテクト設定の場合で,データは書き込まれていません.

8-14.ダンプ終了

 問題が無ければ,最後に「Chip Protected」「Deep Power-down」の文字列が表示されます.

8-15.シリアル・フラッシュROM情報1

 点字キーボードの一番右から二番目の「⑥」の点字キーを押すと,シリアル・フラッシュROMの情報を表示します.「No EEPROM」が表示される場合は,再度.「⑥」の点字キーを押します.

8-16.シリアル・フラッシュROM情報2

 (必要に応じて)再度「⑥」の点字キーを押して,シリアル・フラッシュROMの情報を表示します.「Device Ready」「Compare finished」「Sector Protected」「PageSize 512 Bytes」が表示されれば,書き込み後の後処理は完了です.

9.HIDファームウェア作成

9-1.HIDプロジェクト・ファイル

 拡張子が aps のHIDプロジェクト・ファイルをダブルクリックします.

9-2.一部ファイル見つからない

 このアラート画面は無視して,「OK」ボタンをクリックします.

9-3.HIDビルド開始

 「Build」メニューの「Build All」アイテムを選択して,HIDのビルドを開始します.

9-4.HIDビルド完了

 HIDのビルドが完了しました.

9-5.AVRブート・ローダ起動

 以下のボタン操作をしてAVRのブート・ローダを起動します.この結果,点字キーボードはFlipとやり取り可能になります.
  1. HWDボタンを押し下げる
  2. RESボタンを押し下げる
  3. RESボタンを離す
  4. HWDボタンを離す

9-6.USBメニュー・アイテム

 メイン画面の通信デバイス・アイコン(USBのアイコン)をクリックして,USBメニュー・アイテムを選択します.

9-7.USBポート・オープン

 「Open」ボタンをクリックします.

9-8.HIDファームウェア・ロード

 メイン画面の画面コントロールが有効になりますので、HEXファイルロードアイコンをクリックします.

9-9.HIDファームウェア指定

 ファイル選択ダイアログが表示されますので,HIDプロジェクトのgcc配下の拡張子がhexのファイルを指定します.

9-10.HIDファームウェア書き込み

 「Run」ボタンをクリックします.

9-11.HID起動完了

 「Start Application」ボタンをクリックすると,書き込んだファームウェアが起動され,点字キーボードはHIDのデバイスになります.
 もうFlipとやり取りできるデバイスではなくなったので,大半のコントロールは無効になります.

Appendix

A1.サウンド・データ・プロジェクト

A1-1.サウンド・データ・プロジェクト取得

 サウンド・データ・プロジェクトのアーカイブ(SoundData.tar.gz)をダウンロードします.

A1-2.移動と解凍

 作業ディレクトリ(/tmp)にサウンド・データ・プロジェクトのアーカイブを移動して,解凍します.

A1-3.音声ROMデータ・ファイル作成

 サウンド・データ・プロジェクトのディレクトリへ移動して,makeコマンドを使用してビルドを実行します.最後にサウンドデータ作成プログラム(adpcm_rom)を実行して音声ROMデータ・ファイル(22KHz.data)を作成します。